
■健康維持のための検査とAIの関係
人々が健康を維持するための入り口となるのが、臨床検査ということになるだろう。
会社員なら、定期健康診断で1年に1回は検査をしているはずだ。さまざまな検査を行うことによって、個人個人が自分の健康状態を把握し、生活を改善して病気を予防したり、異変の早期発見につなげたりすることが可能となる。
この検査の分野でも、AI(人工知能)が使われるようになってきている。きめ細かい健康管理をするために、どういった場でAIが活用されているのか、その一例を紹介していこう。
まず、検査や診療の前に、多くの人が書いたであろう「問診票」。本人が、今の心身の状況、病歴などについての質問に答えるものである。
デジタル化した問診票であれば、患者は場所にこだわることなくタブレットをはじめとしたデバイスで回答することができ、医療機関側はその問診票をカルテなどに反映する際の手間がはぶけ、大幅な時間の短縮が図れる。
代表的なサービスとしては、Ubie株式会社の「AI問診Ubie」がある。従来の紙の問診票より深く広い聴取ができ、問診結果を独自のアルゴリズムで医療言語化してカルテに反映させることができる。また、ユニバーサルデザインを徹底しているので、高年齢の患者にも対応できるという。
■AIによって血液検査もスピードアップ!
医療機関での検査のなかで、最も身近なものは血液検査ではないだろうか。この血液検査にもAIが利用され始めている。
イスラエルのスタートアップSight Diagnostics社が始めた「OLO」は、患者の血液を数滴採取しカートリッジ化して、AIが血液成分の画像認識をするマシンである。
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