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Medical DX編集部 2022.9.13

アマゾンが日本でついに処方薬ネット販売に参入か!?

CONTENTS
  1. ■オンライン診療・オンライン服薬指導普及の起爆剤となるか!?

■オンライン診療・オンライン服薬指導普及の起爆剤となるか!?


グーグル(現・アルファベット)、アップル、フェイスブック(現・メタ)と並ぶビッグ・テックであるアマゾンが日本での処方薬ネット販売サービスへの参入を検討していることが報道された。

米アマゾンが2018年に処方薬デリバリーサービスのPillPackを買収し、20年にはその事業をもとにオンライン薬局アマゾンファーマシー(Amazon Pharmacy)を立ち上げ、処方薬販売に本格参入していることは以前、当メディアでも紹介したとおりだ。


日本では、2023年1月から電子処方箋の運用が始まる予定だ。電子処方箋とは、これまで紙でやりとりしていた処方箋を電子的に運用する仕組みで、オンラインでの診療や服薬指導での活用に組み合わせることによって業務の効率化が図れると同時に、オンライン診療・オンライン服薬指導そのものの普及の後押しにつながることが期待されている。

この電子処方箋の運用開始にあわせて、アマゾンは本格的なサービス開始をめざしているという。当面はアマゾン自体が薬局を運営して直接販売するのではなく、国内の薬局に参画を呼びかけ、システムを提供するようだ。

サービスの仕組みとしては、利用する患者がオンライン診療や医療機関での対面診療を受けたあと、電子処方箋を発行してもらい、アマゾンのサイト上で薬局に申し込む。薬局は電子処方箋をもとに薬を調剤し、患者にオンラインで服薬指導を実施。その後、アマゾンの配送網を使って薬局から薬を集荷し、患者の自宅や宅配ロッカーに届けるというものだ。

2020年に始まった新型コロナウイルス禍によって、日本でもオンライン診療やオンライン服薬指導の利用は可能になり、大手薬局チェーンはすでにさまざまな取り組みを始めている。たとえばアインホールディングスはビデオ通話で服薬指導を実施できる専用アプリを、クオールホールディングスはマイシンやメドレーのオンライン服薬指導サービスを採用している。また、ショッピングモールを展開するイオンリテールが運営するイオン薬局は、2024年度をメドに処方薬の即日配送サービスを31都道府県で事業化する。

とはいえ、すでにこうしたサービスを展開している大手薬局チェーンにとっても、アマゾンの配送網は脅威であるだろう。日本保健薬局協会の首藤正一会長(アインホールディングス)は9月8日の記者会見で、アマゾン参入の報道を受けて、リアル店舗での強みに自信を見せつつも、「我々がどれだけリアル店舗を患者にとってなくてはならないものだという認識を与えるようなものに仕上げいくか。かかりつけ薬剤師機能を含めて、機能をどれだけ高めていけるかにかかっている」と話した。

いずれによせ、アマゾンの処方薬ネット販売サービスへの参入は、いろいろな意味でターニングポイントとなりうるものだ。薬局業界再編の契機となる可能性もある一方で、オンライン診療・オンライン服薬指導のニーズが高まれば、海外に比べて遅れている医療のデジタル化の後押しにもなるだろう。
WRITTEN by

Medical DX編集部

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