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Medical DX編集部 2021.4.21

肺がんの化学放射線療法の過去症例を検索・参照できるシステムを アストラゼネカと富士フイルムが共同開発!

CONTENTS
  1. ■過去の知見を現在の治療計画に活かすためのシステム

■過去の知見を現在の治療計画に活かすためのシステム


日本人の死因第1位である「がん」。そのなかでも肺がんは、男女ともにがんによる死因の第1位であり、すべてのがんによる死亡の約1/5を占めている。実数で見ると、日本では2019年に約122,300人が肺がんと診断され、肺がんによる死亡は約76,000人を記録している。

その肺がんを対象に、アストラゼネカと富士フイルムが画期的な医療情報システムの共同開発を開始したことを発表した。

このシステムは、切除不能とされるステージⅢの非小細胞がんに対する化学放射線療法の過去症例を収載し、類似する症例を検索できるようにすることで、医師の治療計画の参考になる情報を提供するという。

具体的には、医師が化学放射線療法を検討している症例のCT画像を検索システムに入力して腫瘍の位置を指定すると、システムに収載されている過去症例のなかから、症例画像と腫瘍の位置が類似した症例を検索でき、その検索結果として表示された類似症例のなかから、医師は参照したい症例を選択し、その治療計画情報を表示させることができる、という仕組みだ。

アストラゼネカと富士フイルムが開発する医療情報システムの仕組み

今回の共同開発においては、アストラゼネカが複数の医療施設から協力を得て、過去に化学放射線療法を適用した症例の治療計画情報を収集し、富士フイルムが症例のデータベース化および検索機能の開発を行うとしている。その後、医療施設とともにシステムのクオリティを確認し、富士フイルムの診断システムに搭載する予定だという。

肺がんは大別すると、非小細胞肺がんと小細胞肺がんに分類され、肺がん患者の80~85%は非小細胞肺がんと診断されている。そしてステージⅢの非小細胞がん患者は、肺がん患者全体の21.1%を占めており、毎年約20,000人が新たにステージⅢの非小細胞がんと診断されているという。

こうしたデータからも、放射線療法と化学療法を組み合わせた化学放射線療法の重要性がますます高まっていることがわかる。そうした意味でも、この共同開発プロジェクトには大きな注目が集まっている。


WRITTEN by

Medical DX編集部

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