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Medical DX編集部 2020.10.19

オンライン診療の画面越しの診断に朗報か、大日本印刷が提供する「画像補正サービス」

■オンライン診療恒久化に向けての壁


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大対策として、4月から時限的に認められている初診からの「オンライン診療」。先の記事でも伝えたように、現在、菅義偉内閣において、新型コロナの収束後も、テレビ電話などの映像を使った診療に限って、原則的に初診からのオンライン診療を恒久化する方向で議論が進んでいる。

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いっぽうで、日本医師会はオンライン診療の特例的措置について「初診オンライン診療は有事における緊急の対応」と述べて、これまでと変わらず慎重な姿勢をみせている。

なぜ日本医師会は慎重な姿勢をみせているのか。それは、「初めて会う人の診断をオンラインでするリスクは計り知れない」という安全性と信頼性への警戒感が拭えない点からだという。

オンラインでは、通常の対面診察であれば可能な触診などができず、得られる情報がどうしても少なくなることから、患者の状態の見極めが難しくなる。つまり、「画面越しでは正確な診断が非常に困難である」というのが、医師会の意見として出ている。そのため日本医師会は、初診からのオンライン診療を認める場合は、かかりつけ医を基軸として考えるべきだとの見解を示している。

■オンライン診療時の画像の色を補正するサービスが登場!


こうしたオンライン診療の不安を解消するひとつのツールになるかもしれないのが、大日本印刷株式会社がオンライン診療向けに提供しようとしている「画像補正サービス」だ。

テレビ電話などを使用してのオンライン診療でこれまで問題になっていたのが、「画面越しでは正確な診断が困難である」ということだった。というのも、患者が自宅などで撮影する画像では、スマートフォンなどのカメラの性能や撮影時の光の影響などによって色や明るさが異なるため、医師のパソコンでは一定水準の色調で多くの患者の画像を確認することが難しかったのである。

大日本印刷がオンライン診療向けに提供しようとしている「画像補正サービス」は、印刷で培った技術を基に放送用カラーチャートも製造・販売してきたように、これまで培ってきた色や質感の表現力という資産をデジタルで活かそうという試みだ。

このサービスでは、大日本印刷から患者のもとに1cm四方の、赤や青、緑や黄色などからなる9色の正方形が刷られたカラーチャート「CASMATCH(キャスマッチ)」を送付する。この「CASMATCH」を患部のそばや頬などに貼ってスマホで撮影すると、専用サーバーが「CASMATCH」の色を基準に画像の色調を調整する。

大日本印刷では、このサービスによって医師が患者の患部の色や顔色などを適正に見て、診断に役立てることができるとしており、2021年後半からの実用化を見据えている。

オンライン診療恒久化に向けた壁を乗り越えるために、また患者側の利便性をより高めていくために、期待されるサービスのひとつといえるだろう。


大日本印刷ニュースリリース
https://www.dnp.co.jp/news/detail/10158216_1587.html
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