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Medical DX編集部 2022.6.27

北里大学、ソフトバンクらと救急医療リアルタイム映像共有システムの共同研究を開始

■119番通報システムを進化させる!


2022年7月から、北里大学と凸版印刷株式会社、ソフトバンク株式会社の3者が、119番通報の現場と医療機関のあいだにおける安全かつ効果的な情報伝達を実現するために、セキュリティを担保したリアルタイム映像共有システムの共同研究を開始する。

現在、救急隊と医療機関の情報伝達は、電話や書面を用いておこなわれることがほとんどだ。しかし5Gが普及すれば、高精細な映像による情報伝達や、AIを活用した情報分析・伝達の高度化が期待される。

実際、救急医療の分野においては、消防庁による「救急業務のあり方に関する検討会」で、救急活動におけるICTの活用が検討されているほか、病院や民間企業などが連携して、リアルタイムの映像を通して現場の状況や傷病者の状態を伝達する実証実験などがおこなわれている。

こうした取り組みを加速させ、安全で安心な医療DXを実現するためには、患者のプライバシー保護などのセキュリティの確保が重要となる。そこで、今回の共同研究では、119番の通報者や現場に出向く救急隊、搬送予定先の医療機関の医療従事者などがスマートフォンのカメラの映像を通して現場の状況をリアルタイムに共有し、スムーズな状況把握やコミュニケーションを実現する仕組みの構築をめざす。

具体的には、医療従事者の本人確認や保有資格の確認ができる凸版印刷の「本人確認アプリ」と、遠隔地にいる人同士がスマホのカメラの映像を見ながらリアルタイムにコミュニケーションがとれるソフトバンクの「visuamall VISUAL TALK」を連携させ、必要な資格を保有する医療従事者のみが現場の映像にアクセスできる映像共有システムを構築する。そして、北里大学病院救命救急・災害医療センターの医師や看護師が、救急現場に出動するドクターカーからの情報伝達や、別室にいる患者やほかの医療従事者との情報伝達にこのシステムを活用し、その有用性やセキュリティ、使い勝手などの評価を実施し、システムの改善を図っていく。

映像共有システムを活用する救急現場のイメージ

2023年度中には、北里大学病院がある神奈川県相模原市の消防機関と連携し、救急車の出動時にこのシステムを活用する実証実験を実施する予定。さらに、23年4月に設置予定の北里大学未来工学部との連携によって、このシステムに集積された映像などのメディカルビッグデータをAIで解析し、救急医療分野における複雑なデータ抽出や活用のためのAI・統計モデリングの新手法を開発するとしている。


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