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Medical DX編集部 2022.5.23

順天堂大学と日本IBM、メタバースを活用した医療サービス構築へ

■順天堂バーチャルホスピタルを起点に新サービスの開発・提供をめざす


2022年に入ってから、日本でも一気にその名を耳にすることが増えつつあるメタバース。さまざまな企業がメタバースに参入し、サービスを展開するようになっている。

じつは、メタバース技術の活用は新たな医療サービスにもつながることが期待されており、先日、順天堂大学と日本IBM株式会社は、産学連携の取り組みとして、「メディカル・メタバース共同研究講座」を設置し、時間と距離を超えた医療サービスの研究・開発に取り組むことを発表した。

昨今、医療業界においては、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、臨床現場でのオンライン診療の活用が広がっている一方で、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)の技術進化を受けて、臨床現場でのVR/AR活用に向けた研究も進んでいる。

そうした状況から、今後は臨床現場でのオンライン診療やVR/AR活用に加えて、アバターを通じて活動するメタバースの応用も進んでいくことが予想される。そこで、「メディカル・メタバース共同研究講座」では、メタバースを使った医療サービスの構築、臨床現場における有効性の検証に取り組み、よりよい医療の提供へとつなげていきたいとしている。

おもな取り組み予定としては、下記の3つを挙げている。

1)短期実施テーマとして、メタバース空間で順天堂医院を模した「順天堂バーチャルホスピタル」の構築や、患者や家族が来院前にバーチャルで病院を体験できる環境を検討する。ユーザーは、アバターとしてバーチャルホスピタルを訪問し、医療従事者や患者、家族などと交流できることをめざす。

2)外出が困難な入院患者が病院外の仮想空間で家族や友人と交流できるコミュニティ広場を構想。ほかにも、バーチャルホスピタルで、説明が複雑になりがちな治療を疑似体験することによって、治療に対する患者の理解を深めたり、不安や心配を軽減できるかを検証する。

3)中長期的実施テーマとして、メタバース空間での活動を通じて、メンタルヘルスなどの疾患の改善が図れるのかを学術的に検証する。

順天堂バーチャルホスピタルのイメージ

2022年中には短期実施テーマに関する試作品を発表することをめざしているという本講座。メタバースでの新たな医療サービス、患者の体験向上やメンタルヘルスケア改善など、その研究成果に注目していきたい。


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Medical DX編集部

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