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Medical DX編集部 2022.3.31

アプリを使ったインスリン投与をFDAが承認〜糖尿病治療の注目機器、インスリンポンプ「t:slim X2」

糖尿病治療に、スマートフォンアプリを介在させた新たな技術が登場した。

小型のポンプで持続的に皮下へインスリンを注入できる「インスリンポンプ」開発の大手タンデム・ダイアベテス・ケア社(Tandem Diabetes Care, Inc.)が、スマートフォンのAndroidiOSアプリ「t:connect mobile」を使用して、同じく同社の「t:slim X2」ポンプで、インスリンを自動的に注入する技術を開発した。そして、この2月にアメリカ食品医薬品局(FDA)に承認を受けたのである。
アプリ「t:connect mobile」(同社サイトより)

現在Android/Appleのアプリストアに公開されている「t:connect mobile」アプリは、「t:slim X2」ポンプとペアリングすることにより、患者のデータと、「t:slim X2」によるこれまでのインスリン投与状況や、アラートやアラームも表示されるモニターとして使用できる。

そして、今後のアップデートによって、インスリンのボーラス注入(急速静注)を予約することができるようになるという。これによって、着衣を脱いだりすることなく、インスリン投与を行えるようになる。

タンデム社は小型のインスリンポンプ「t: slim」が2018年にFDAの認可を受け、注目を集めた。また、インスリンポンプを開発する企業の中でも、ソフトウエアに注力している会社でもある。その後に開発された「t:slim X2」もパソコンを使っての遠隔更新が可能となっていて、統合的な持続血糖値モニタリングを特長としたポンプとして、アメリカで急速に利用者数をのばしている。

プレスリリースにおいて、社長兼CEOのジョン・シェリダンは「今回の認可は、利用者から最も要望の多かった機能強化のひとつを提供することによって、当社のイノベーションと糖尿病コミュニティへ果たしてきた立場をさらに立証するものとなりました。ボーラス投与を、スマートフォンを使用して行えることによって、個別の解決策を提供できることになります」と語っている。

このように、アメリカではインスリンポンプへの注目度が高まっており、1型糖尿病患者の3割を超える患者が利用しているという。しかし、日本ではまだその使用率は1割に満たないとみられている。まだまだ、その存在の認知がされていないことも、普及の妨げになっていると考えられる。

こうした技術が注目されてくることにより、日本でもインスリンポンプの認知度と普及が進んでいくことを望みたいところだ。
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Medical DX編集部

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