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Medical DX編集部 2022.3.15

現場の負担を軽減、新型コロナ患者向け宿泊療養施設にAI問診票を導入

■コロナ宿泊療養者版のAI問診票とは?


第6波によって新型コロナウイルス感染症患者が急増するなか、宿泊療養施設の業務に携わる看護師不足が深刻化している。そうした状況に対応するものとして、2月から東京都の新型コロナ患者向け宿泊療養施設に提供が開始されたのが、AI問診票「『今日の問診票』コロナ宿泊療養者版」だ。

「『今日の問診票』コロナ宿泊療養者版」とは、AIによって症状などに応じて動的に質問が変わる電子問診票に、医学情報データベース「Current Decision Support(CDS)」を組み合わせた、国内初のAIを用いた本格診療支援システムである「今日の問診票」を、新型コロナウイルス感染症患者が宿泊療養施設に入所する際に必要となる問診に特化してカスタマイズしたもの。

QRコードからウェブサイトにアクセスすると、療養中の体調や症状の有無、解熱薬の服用歴といった健康観察に関係する質問が表示され、患者が自分で回答を選んで入力していくという仕組みになっている。回答に応じて表示される質問は30問前後、入力にかかる時間は10分程度だ。

現状では、患者の健康観察と説明は看護師がすべて電話でおこなっており、患者ひとりにつき20~40分程度かかっている。患者数が増大し、看護師が不足している医療現場においては、この業務が負担となっていた。

だが、「『今日の問診票』コロナ宿泊療養者版」を使用することで、健康状態の聞き取りやその後の登録作業に関係する時間は半分程度に減らすことができる。また、感染のリスクに晒されながら業務に従事せねばならない医療現場だからこそ、患者との接触を少しでも減らしながら、必要な情報を入手できるのも大きなメリットだ。

ほかには、「『今日の問診票』コロナ宿泊療養者版」の機能では、質問の終了後に、「酸素飽和度はどうやって測るのか」「いつ退所できるのか」といった患者の疑問に答える動画を閲覧することも可能。東京都のホテル療養退所の基準は現在、YouTubeでも限定公開されている。


『今日の問診票』コロナ宿泊療養者版」を提供している株式会社プレシジョンによると、今後は提供施設を順次拡大していくとともに、ディープラーニングを用いた音声認識や英語などの多言語版を開発し、医療現場へのサポートをさらに進めていく予定だという。


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