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Medical DX編集部 2020.7.27

アリババと開発した新型コロナ肺炎のAI診断支援、エムスリーが無償提供開始

医療情報サービスのエムスリー株式会社は、中国のアリババクラウドと連携して開発した、AIを用いた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)肺炎の診断支援システムが、厚生労働省から医療機器の製造販売承認を取得。全国の医療機関に広く提供を開始すると発表した。

今回承認を得た「COVID-19肺炎画像解析プログラム Ali-M3」は、中国で集められた新型コロナ肺炎の3,067例を含む、計7,038例のCT画像を学習データに、ディープラーニングを活用して開発されたAIアルゴリズムを使用するプログラムだ。

この診断支援システムでは、新型コロナ肺炎に特徴的な「すりガラス」のような淡い影をCT画像から見つけ、新型コロナ感染による肺炎か否かを瞬時に判断、肺炎が疑われる箇所に色をつけて表示。どの程度疑われるかの確信度も0.000(可能性が低い)から1.000(可能性が高い)までの数値を表示することができ、大学病院で多くの新型コロナ患者を診てきた専門医と同レベルの精度を誇るという。

エムスリー プレスリリースより引用

そして、エムスリーと株式会社NOBORIが推進するエムスリーエッジサーバーを用いることで、医療機関のすべてのPACSシステムが利用できる仕組みを整え、広く医療機関が活用できるようにするとしている。また、エムスリーは全国100施設の医療機関を対象に、4カ月間の無償支援を行うことも発表している。

7月に入ってから、PCR検査による新型コロナ陽性者が全国的に増えている日本。キャパシティの問題からPCR検査数が海外諸国に比べてまだ少ないという現状があり、またPCR検査は結果が出るまでにやや時間がかかるといった制約もある。その一方で、日本は人口あたりのCT設置台数が非常に多いという特徴をもつ。その特徴を生かせるこの診断支援システムは、PCR検査が待てない急患の患者への対応や、まだ新型コロナ患者を診た医師が少ない地方の病院などでの活用も含めて、大きな力を発揮できるのではないかと期待されている。


画像:shutterstock
エムスリー プレスリリース
https://corporate.m3.com/press_release/2020/20200629_001616.html
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Medical DX編集部

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