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Medical DX編集部 2021.9.24

現役医師たちによる日本初の医療者向けプログラミングスクール本格開校〜「ものづくり医療センター」

一般的に、ビジネスのDX化において、デジタルテクノロジーに対する知識に長けている人材が必要とされる。ことにプログラミングやデータ分析などのスキルを持ち、システムを俯瞰してデザインできる人材が望まれるところだ。

このことは、医療のDX化に関しても同様である。医療・介護従事者の減少が叫ばれる現代、デジタルテクノロジーによって現場の課題が解決していこう、というのが医療のDX化の基本理念であるとするならば、現場に精通し、デジタル技術に対する理解がある人材の発掘が求められている。

とくにこの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大以降、診察、受付業務をはじめ、現場においてこれまでとは異なったかたちでの業務のアップデートが求められている。ニューノーマル時代において、個々が現場の問題をデジタルの力でいかに効率的に解消していくか、スピード感をもった対応に迫られているといえよう。

そんななか医療法人社団新潮会が、今年の6月に現役の医師が手がけるプログラミングスクール「ものづくり医療センター(通称:もいせん)」をトライアル開校した。

特筆すべきは、一般のプログラミングスクールが既存のシステムエンジニアなどへの転職を促すためのものだったのに比べ、この「もいせん」は医療者にこうしたテクノロジーを修得してもらうためのスクールであるところだ。

Webに限らず、IoTVRAIRPALINE BOTなどさまざまな技術ジャンルに触れ、医療者個々が考える現場の問題の解決法を見つけていくことを指針にしている。また、現在は明確な課題を持っていなかったとしても、テクノロジーによる選択肢を知ることで「気づき」を得て、課題を課題として認識できる能力を身につけることも目指しているという。

講師は医療法人社団新潮会理事長の医師・北城雅照を中心に、医者、看護師、エンジニアなどの合同チーム。授業は完全オンラインで実施され、トライアル0期では、医者、看護師、理学療法士といった生徒たちが、課題を元に制作を行っていた。

医師、看護師、エンジニアなどで構成された講師陣。医療法人社団新潮会は、足立区で足立慶友整形外科、足立慶友リハビリテーション病院の2医療機関を開設している医療法人だ

その大きな反響を得て、この日本初の医療者向けプログラミングスクールが、10月から本格開校となった(すでに生徒募集は終了)。第1期は3つのコースに分かれており、

①もいせん検査入院コース
講義数:全8回(週1回/2カ月、授業のみ)
②もいせん入院コース
講義数:全12回(週1回/3カ月、授業+制作)
③もいせんICU入院コース
講義数:全8回+制作課題(2週1回/毎回授業+制作)
※授業はすべてビデオチャット+テキストチャット

①は講義でテクノロジー技術を学ぶコース、②は講義からプロダクト制作を行うコース、③は最終的にプロダクトでクラウドファンディングを目指すコース、と個々の目標によって選択が可能。講義後にオンライン交流会なども行っており、テクノロジーで医療を変えていくコミュニティとしても機能することも期待される。

「もいせん」から今後どういったプロダクトが誕生するのか、また医療のDX化に必要不可欠な人材育成への新たな試みとしても注目していきたい。


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Medical DX編集部

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