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Medical DX編集部 2021.9.28

世界初!日常会話の音声データから認知症の兆候を検知するAI予測モデル開発へ

■誰もが正しく軽度認知障害の兆候を発見できる機会を


近年、認知症は、その前駆状態である軽度認知障害(MCI:Mild Cognitive Impairment)で疾患の兆候をいち早く発見して、適切な医療受診や認知トレーニングを行うことができれば、病気の進行を抑制することや認知機能を回復することが可能であることがわかってきた。

そこで、マッキャンヘルスケア ワールドワイド ジャパン株式会社(以下、マッキャンヘルス)は、高齢化社会における認知症予防に向けた新たなアプローチとして、軽度認知障害の兆候を誰もが正しく発見できる機会として、電話での日常会話の音声データからその兆候を検知するAI予測モデルの開発に取り組んできた。

プロジェクトは、2019年1月にスタート。東京都八王子市の協力のもと、20年3月1日から4月30日の2カ月間、65歳以上の住民を対象とした実証実験を行い、電話での日常会話の音声データを収集。得られた音声データを「声の大きさ」や「声の高さ」などの音声の特徴を示す音声関連変数に変換し、機械学習を用いた認知症リスク予測モデル構築を行ってきた。

電話での日常会話の音声データから認知症の兆候を検知するAI予測モデルの開発が進む

その後、この予測モデルの精度評価を行う論文執筆を、京都大学大学院医学系研究科社会疫学分野・近藤尚己研究室との共同研究で進めてきたが、2021年7月に査読付き学術誌『PLOS ONE』に掲載されたことが発表された。これによって、マッキャンヘルスが開発した予測モデルは認知症リスクを一定以上の精度で予測できるというエビデンスを取得したこととなる。

マッキャンヘルスでは、この認知症リスク予測モデルを組み込んだサービスを、電話という誰もが利用可能な身近なデバイスから提供したいと考えており、21年内に第2回目の実証実験を実施、そして22年中のサービス化をめざしたいとしている。

人生100年時代に健康寿命への関心が日々高まる一方で、日本での認知症患者は2030年までに800万人を突破すると予測されている。高齢化社会における人々の健康寿命の延伸に貢献するものとして、この認知症リスク予測モデルサービスが実現されることに期待したい。


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