ニュース
Medical DX編集部 2021.8.19

「かかりつけ薬局」制度がスタート!急がれるDXによる薬局のアップデート

■薬の情報を一元管理し、高齢者への過剰処方を防ぐ


8月1日から「かかりつけ薬局」制度がスタートした。高齢者らの薬の適正使用をサポートする「地域連携薬局」の認定制度で、薬の情報を一元管理する「かかりつけ薬局」を普及させることで、複数の医療機関にかかる高齢者が過剰に薬を使うのを防ぐほか、入院から在宅治療に移行する際に適切な服薬治療を継続できるようにする狙いがある。

超高齢化社会を迎えた日本においては、慢性疾患患者の増加に伴い、入院の必要まではなくとも、在宅治療を中心とした通院患者は増える傾向にある。また、持病を多く抱える高齢者は受診先が複数にまたがることから、多剤服用や重複処方が起こるおそれが大きく、場合によっては副作用などから健康被害につながりかねない。

そうした課題の解決策のひとつとして、この「かかりつけ薬局」制度が導入されることとなった。「地域連携薬局」の認定を受けた薬局は、患者の了解を得たうえで過去に服薬した薬の種類や副作用を把握し、入退院時などに医療機関と情報を共有。処方箋にもとづく薬の提供から、薬の飲み間違いの対処、飲み忘れなどをなくす管理方法の提供など、患者ごとにそれぞれ細かく対応する。

認定制度は、医薬品医療機器法にもとづき、厚生労働省が新設。下記の要件などを満たす薬局を都道府県が認定する。

①地域の医療機関と連携し、患者の入退院などの際に情報交換する
②地域の医療・介護関係者が集まる会議に参加する
③在宅療養中の高齢者宅を訪問し、服薬指導を行う
④休日や夜間も対応可能である

他方では、こうした状況を受けて、薬局を起点にした医療プラットフォームを構築する動きがある。薬局の「かかりつけ」機能強化の支援と、患者と薬局がつながるための新たなコミュニケーションツールとして、株式会社ファーマシフトがLINE公式アカウント「つながる薬局」を開発、かかりつけ薬局化支援サービスを提供している。


このサービスでは、電子お薬手帳機能やオンライン服薬指導およびオンライン決済機能も実装されており、処方箋送信から問診服薬フォロー機能などとあわせて、LINEひとつですべての機能を使える「オールインワン」が実現されている。

2020年に薬機法の改正によって薬の服用期間中のフォローアップが義務づけられ、21年に「かかりつけ薬局」制度が開始されたように、これからの薬局はますます対物業務から対人業務へとシフトしていくことが求められている。上記で紹介した「つながる薬局」のように、DXの力を用いて薬局のあり方をアップデートしていくことが急務だろう。


印刷ページを表示
WRITTEN by

Medical DX編集部

医療テクノロジーの活用についての情報をさまざまな視点からお伝えしていきます。
他カテゴリの記事を読む

DXによる医療・ヘルスケアの
変革を伝えるメディア

会員登録

会員登録していただくと、最新記事を受け取れたり、その他会員限定コンテンツの閲覧が可能です。是非ご登録ください。