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Medical DX編集部 2021.7.8

スマホ向けの不妊治療データ検索アプリ「cocoromi(ココロミ)」とは?

■子どもを産みたくても産めない人たちの課題解決をめざして


日本国内における少子化は加速しており、2020年の出生数は84万人と過去最少になった。少子化の原因はさまざまあるが、そのひとつに晩婚化がある。そして、この晩婚化に伴い増えているのが、不妊治療を受けている人の数だ。

やや古いデータになるが、平成14年度の厚生労働省「生殖補助医療技術に対する国民の意識に関する研究」において推計された不妊治療患者数は約47万人。現在はさらに増加していることが想像される。

それだけ多くの不妊治療を受ける人がいるにもかかわらず、課題は多いようだ。2021年3月に厚生労働省が公表した「不妊治療の実態調査」によると、経済負担が大きいこと(体外受精は1回あたり約50万円もの費用がかかっている)、自分に合った情報が得られないこと、通院頻度が多く仕事との両立が難しいこと、治療の長期化により身体的・精神的負担も大きいことなどが明らかになっている。

そこで、「自分に合った情報が得られない」という課題を解決すべく、vivola株式会社によって開発されたのが、データ検索サービス「cocoromi」だ。不妊治療を経て妊娠した人のデータをわかりやくす可視化し、誰もが自分に合った治療情報を得られるものとなっている。また、「cocoromi」を利用するユーザーは、分析データの閲覧だけでなく、日常的に自分の治療をログしていくことで、より自分に合った治療データが表示されるようになる。

アプリの仕様としては、①通院スケジュールや治療ログ管理、②データから不妊治療を徹底分析、③トークルームや病院検索で必要な情報を収集の3本柱からなっている。


①では、Googleカレンダーとの連携が可能なアプリのカレンダーで通院スケジュールを管理。毎回の診療内容も、排卵、移植、検査などのカテゴリーごとに記録していくことで、周期ごとの治療サマリー表示が可能になり、どのような治療をして、どのようにホルモン値が変化したのかを一覧で確認できる。

②では、過去に不妊治療で妊娠した方の統計データだけでなく、女性の年齢やAMH(抗ミュラー管ホルモン)、妊孕性に影響のある疾患などから同質性を定義し、データベースから自分と似た人の同質データも閲覧できる。自分のデータと比較しながら、今後の治療計画を立てられる。

③では、わからないことが多い不妊治療だからこそ、悩みや疑問を患者同士で共有して情報交換を行えるトークルームや、土日診療や夜間診療などの条件を指定しての病院検索機能などが用意されている。今後は、セカンドオピニオンやオンライン診療可能な病院検索機能や、病院ごとの治療成績などの情報も追加していく予定だ。

体系的な理解や仕事との両立の困難さ、経済的負担や精神的負担など、多くの課題がある不妊治療。このアプリが、実際に不安を抱え、悩んでいる人たちに寄り添いながら、不妊治療の課題解決の糸口になっていくことを期待したい。


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Medical DX編集部

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