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Medical DX編集部 2021.4.26

AIを活用する「小児白血病診断支援システム」の研究が始まる!

■エルピクセルと国立成育医療研究センターが共同研究


小児期に起こるがんのなかでもっとも多いのが、「血液のがん」として知られる白血病である。白血病とは、血液細胞のうち白血球ががん細胞になってしまう病気で、小児白血病は日本では1年間におよそ700~800人が発症している。

白血病の治療は、白血病細胞が血液のなかを流れていることから手術の選択はできず、薬を使用した化学療法を採用することになる。その際、なるべく高い確率で、かつ副作用を最小限にして治すためには、白血病細胞の性質をよく調べて分類し、その特徴に合った薬の組み合わせと量で治療することが重要となる。

この白血病細胞の性質を調べるために用いられているのが、骨髄塗抹標本(造血の場である骨髄液から採取したもの)検査だ。

これは、顕微鏡を用いて、血液中の細胞の分化やがん細胞の有無などを目視によって鑑別するというもの。当然、この鑑別には高度な知識と経験が求められ、専門医による形態的な分類と、その他の検査を総合して白血病の病型分類を行ったうえで治療法が決められている。

白血病の顕微鏡写真白血病の顕微鏡写真

この骨髄塗抹標本検査において、目視ではとらえきれないような血液細胞の特徴をとらえ、より正確な診断や治療反応性の評価を可能にするために、AIを活用した小児白血病診断支援システム構築の共同研究が、エルピクセル株式会社と国立成育医療研究センターによって開始された。

エルピクセルと国立成育医療研究センターは、小児白血病診断支援システムによって、骨髄塗抹標本検査の鑑別の定量化と効率化を図ることができ、従来の目視では気づけなかった病型分類の実現、それによる適切な治療選択を可能とし、治癒率のさらなる向上と晩期合併症の軽減の達成を目指すとしている。

医療におけるAI活用の新たな可能性として、このプロジェクトに大いに期待したい。


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Medical DX編集部

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