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Medical DX編集部 2021.3.23

保険証などのLINEドクターの画像データも韓国で保管、出澤社長会見で明らかに

LINEの出澤剛社長は3月23日、19時半からの記者会見にて「皆様にご迷惑とご心配をおかけしており心からおわびを申し上げます」と、個人情報の取り扱いについて謝罪した。

LINEドクターの画像データも韓国サーバーに保管


これ以前の3月17日、LINEが公開した「ユーザーの個人情報に関する一部報道について」の中で、LINEアプリの「トーク」機能でやり取りされる画像・動画データを韓国のサーバーに保存していると明らかにした。

具体的には次のデータが韓国のデータセンターで保管されているとしている。

画像・動画・Keep・アルバム・ノート・タイムライン・LINE Payの取引情報

23日の記者会見では、オンライン診療サービスの「LINEドクター」なども同様に、画像・動画データは韓国のサーバーに保管していると明かされ、利用者の保険証画像や本人確認書類、医師資格証画像などもこれに含まれているとされた(オンライン診療時の動画は保存されていないとしている)。

これらのデータへは、通常の業務ではアクセスすることはないとしたが、アクセス権限のある従業員は存在したという。

なお、診療情報の外部保存については厚労省の「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」で、国内法が適用される範囲内で受託事業者を選定するよう求めている。

会見では、保存場所の問題だけでなく、利用者の不安を解消するため、必要な措置を講じるとした。

トークなどのテキストや画像、動画は、電気通信事業法上の「通信の秘密」の保護を受ける。このため画像、動画データについてについても、正当な事由なく閲覧や利用をするのは、国内法上は違法となる可能性がある。

国内サーバーへの中国からのアクセスは遮断


もう一つの問題は、日本国内のサーバーに保管された利用者IDや電話番号、メールアドレスといった個人情報に対し、業務委託先である中国の会社からのアクセスが可能だったことがある。

これに対しては、23日、中国の拠点から、国内サーバーの個人情報へのアクセスを完全に遮断したとした。中国の会社に委託していた一部事業も23日で終了したとした。

さらなる対策として、韓国のデータセンターで保存していた画像や動画のデータについては、順次すべて国内に移転する方針であると発表した。

同じく韓国のデータセンターで管理している「LINE Pay」の取り引きの情報については、9月までに国内のデータセンターに移す方針を示した。

新型コロナウイルスのワクチン接種の予約システムは、データを国内で管理


LINEの利用者に示しているプライバシーポリシーは改訂し、データを移転する可能性のある「国名」や「目的」を明記するとした。これまでは、個人情報を第三国に移転することがあるとのみ書かれていた。

政府と自治体向けの公式アカウントについては、データの保管とアクセスは国内だけに制限するとし、今後稼働予定の自治体向けの新型コロナウイルスのワクチン接種の予約システムについても、データを国内で管理する形で提供できる状態になっていると明らかにした。

また、会見では現時点では、「情報漏洩については、確認されていない」とした。

Yahoo!Japanの親会社であるZホールディングスと統合し、さらなる事業展開を行うと宣言したばかりのLINEで起きた個人情報管理についての問題。オンライン診療サービスや健康相談サービスなどで、個人情報・医療情報を扱うLINEには、今後、その管理体制の刷新が強く求められる。
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Medical DX編集部

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