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Medical DX編集部 2021.2.25

Apple Watchで新型コロナ陽性患者のバイタルデータをを遠隔モニタリング

新型コロナウイルス感染症への対応において、入院した患者や自宅療養、宿泊療養の患者に対し、限られた医療リソースのなかで、いかに十全なサポートを行うかは、大きな課題となっている。

こうした課題に対し、Apple WatchとiPadを用いて遠隔のバイタルモニタリングツールが発表された。それが、岩手県に本拠を置く企業であるAP TECH株式会社の開発した「Hachi for COVID-19」だ。

AP TECHは、高齢者の見守りを主眼にしたアプリ「Hachi」を1月にリリース。見守る対象にこのアプリを設定したApple Watchを装着してもらい、Apple Watchで取得できるデータ(心拍数、心拍変動数、活動歩数、位置情報、Apple Watch電池残量)が、クラウドを通じて、家族のiPhoneに送られるというものだ。

家族のつながりアプリ「Hachi」概念図(プレスリリースより)

体調急変や転倒で動悸が激しくなったりした際にApple Watchで「安静時の高/低心拍継続(運動終了後10分以上が経過した後も、心拍数が設定した閾値を上回るまたは下回る場合)」を感知、家族へ通知される。また、見守られる側からのSOS機能も搭載し、いつでもどこでもリアルタイムでの見守りをするサービスだ。

その「Hachi」をベースにした「Hachi for COVID-19」は、医療機関や宿泊療養施設などにおいて、医療従事者が新型コロナウイルス感染症患者の遠隔モニタリングができるシステムとして開発されている。

こちらは患者側にApple Watchの最新機種Series6、医療従事者側がiPadを使用することを想定している。Series6では、心拍数、心拍変動数、活動歩数、位置情報などに加え、血中酸素ウェルネス(Apple Watchで取得できる血中酸素濃度)も取得できる(血圧、体温についても、Bluetooth対応機器を併用して対応できる)ため、非接触で最新バイタルの把握とビデオ通話によるコミュニケーションが可能だとしている。


「Hachi for COVID-19」はiPadのアプリ上で、登録患者の最新情報が一覧できる。データ送信頻度は10分/5分/1分から任意で設定可能。(プレスリリースより)

医療従事者側のiPadには登録患者の最新状況が一覧表示可能で、各バイタルの推移閲覧や、個別に設定したしきい値(例:体温37.8°C以上、心拍数110以上など)を超えると自動でアラートを発する機能も備えている。こうした機能で患者の容態変化を24時間リアルタイムで把握することが可能だという。

Apple Watchが取得するバイタルデータは、治療目的で利用できるものではない。しかし、感染リスクと隣り合わせの現場の負担軽減の一つの方法として、デバイスとアプリさえあればすぐ活用できるという点が利点だといえる。

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Medical DX編集部

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