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Medical DX編集部 2021.2.19

健康経営にもDX!企業従業員向けの健康管理サービスやデバイス10選

近年、企業の従業員向けの健康管理システム市場が拡大しつつある。

事業者は国が定めている労働安全衛生法によって、従業員の定期健康診断を年1回行うことが義務づけられているが、労働基準監督署への報告書を作成する作業は煩雑だ。

また、2015年に労働安全衛生法の一部改正が行われ、従業員数50名を超える事業者には、年1回のストレスチェックも義務づけられた。さらには、働き方改革の波、昨年からの新型コロナウイルス感染症の感染対策など、事業者は従業員に対する健康管理の必要性がより強く求められるようになっている。

これらの問題を効率的に解決するのが、健康管理システムのサービスということになる。

現在、企業向けのサービスは数多く存在する。健康診断やストレスチェックなどを含めた労務管理だけではなく、産業医との面談管理や事後のサポートまで幅広くサポートするものが一般的だ。

また、フィールドワーカーが多い場合はセンサーを搭載したIoTデバイスを用いた健康管理ができるシステム、さらには健康管理システムを各従業員が手軽にスマートフォンなどのデバイスで扱えるアプリなど、サービスは多岐にわたる。

健康診断サポートから労務管理まで


それでは、ここからは具体的にどのようなサービスがあるのか、代表例をいくつか挙げていこう。

まずは、労務管理まで含めて、幅広いサポートのあるサービスから。

豊富な機能をほこるサービス「Carely」


この2月から新機能を搭載した「Carely」(製品情報より)

株式会社iCAREが提供するクラウド型システム「Carely」。中小から大規模の企業まで、幅広く導入が進んでいる。国際基準の強固なセキュリティで安全なデータ管理ができ、健康診断から事後の措置までご自動化することでスムーズに行う健康診断業務サポートや、健康管理の法的義務に対応した労務管理など、豊富な機能をほこり、「人事担当者が選ぶ健康管理システムNo.1」をうたっている。また、2月からはデイリーレポート機能を追加、メールで人事労務や産業医・保健師宛に担当ごとのToDoがリマインドされるという。

リモートワーク下の健康管理に「newbie」


新型コロナ禍で増加するリモートワーク下における健康管理にメリットが大きいのが、株式会社マイクロウェーブによる「newbie」だ。リモートワークでメンタルに不調をきたす人が多いという報道もされるなか、高頻度でストレスチェックを実施することができる。また、労務管理もリモートワークで対応しやすくなっている。比較的安価で、サービス導入できるまでの日程も短いことが特徴だ。

シンプルな操作性が光る健診データ管理システム「Lite」


こういったデータ管理システムには、インターネット上のサーバで管理するクラウド型、自社内にサーバを設置・管理するオンプレミス型がある。株式会社エヌ・エイ・シー(NAC)の健診データ管理システム「Lite」は、オンプレミスとプライベートクラウドの2つの導入形態を選ぶことができる。また、シンプルで直感的な操作性や、事業者の希望によってカスタマイズができるという特性が光る。

現役産業医が設計「さんぽカルテ」


一方で、実際にシステムを扱う産業医・保健師側のニーズに応える健康管理システムが、あやとりシステム株式会社が提供する「さんぽカルテ」だ。現役産業医が設計したオンプレミス型の電子カルテデータベースで、健康診断に関わる機能や、従業員のデータ管理などを効率よく管理できる。すでに使われているシステムや、各種オフィスソフトとの連携も考えられており、それぞれの事情に応じた柔軟なカスタマイズも可能である。

このほかにも、15年以上の稼働実績を誇り、スマホ・タブレットなどにも対応している「H.S.S ヘルスサポートシステム」(ウェルネス・コミュニケーションズ)、人事労務担当が行う健康診断のデータ入力などを代行してくれる「ヘルスデータバンク」(NTTデータ)、など、各社それぞれ違った特色を打ち出したサービスを展開している。

ウェアラブルデバイスと連携したサービス


続いては、センサーを搭載したIoTデバイスとインターネットを介した健康管理IoTサービス。とくに、外を動き回るフィールドワーカーに向けたウェアラブル型デバイスと連携するサービスが目を引く。

リストバンド型デバイス「みまもりがじゅ丸」


まずは、株式会社NTTPCコミュニケーションズの「みまもりがじゅ丸」。作業員はセンサー付きのリストバンド型デバイスを着用し、作業者の脈拍情報と位置情報をスマートフォンなどの中継機器を介して事業者へ報告。作業者の体調変化をリアルタイムに伝え、またこのバイタル情報を中長期にわたって取得することで、個々の平常値を確認、継続的な健康維持が可能となる。

まさかの事故にも迅速対応「MEDiTAG」


HOYAデジタルソリューションズ株式会社の「MEDiTAG」もリストバンド型で、脈拍、血圧などで熱中症などを予防できるとともに、光学脈波センサーでHRV (heart rate variability)のLF/HF(揺らぎの低周波成分と高周波成分の比率)を計算し、ストレスレベルも測定可能。また、気圧センサーで装着者の落下、転倒などを検知するため、さまざまな現場においての事故発生時に、迅速な対応をはかれる。

着て安全、連携も万全「hamon」

機能な伝導性繊維+トランスミッターのウェアラブルデバイス「hamon」(プレスリリースより)

ミツフジ株式会社の「hamon」は、高機能な伝導性繊維を使用した着衣に、充電式のトランスミッターがセットされたウェアラブルデバイス。スマートフォンで手軽にモニタリングできるアプリと連携し、生体データをクラウドに飛ばし、管理者へ解析結果を通知する。心拍数、呼吸数、加速度などから緊急事態を察した場合には、管理者へすぐ連絡されるという。

眠気検知で安全な運行マネジメント「FEELythm」

耳につけてドライバーの眠気を探知する「FEELythm」(プレスリリースより)

さらには、運送業界などで長距離・深夜運行を余儀なくされるドライバーたちの「眠気」を関知するウェアラブルセンサー「FEELythm(フィーリズム)」。富士通株式会社による耳装着型のセンサーで、耳たぶの血管から個々の脈波データをとらえ、独自のアルゴリズムで解析して、眠気を検知することができる。ドライバー本人への警告はもとより、運行管理者への通知も行われ、「ドライバーの状態の見える化」によって、安全な運行マネジメントが可能となる。

アプリで便利に健康サポート


最後に、企業向けの健康管理サービスを、スマートフォンなどで各従業員が手軽に活用することができるアプリをご紹介しよう。

社内のコミュニケーションも促進「LEAF」


楽しみながらヘルスケアできる、ユニークなアプリ「LEAF」(プレスリリースより)

ひとつは、Arteryex株式会社と岩渕薬品株式会社が共同開発したヘルスケアアプリ「LEAF」。従業員同士での歩数勝負(デュエル)機能や独自チャット機能などで、社内のコミュニケーション促進をはかるという、ユニークな機能を搭載。さらに、自身の健康診断の結果をいつでも確認できる。企業側には、全従業員の健康診断のレポートおよび、レポートに基づいた専門家からの健康管理施策・アドバイスが提供される。

医療相談で健康経営「LEBER for Business」


もうひとつ、株式会社リーバーが展開する「LEBER for Business」。これまでのサービスとは違って、24時間スマホで医師に健康についての相談ができるという、医療相談に特化したものだ。医療相談やストレスチェック、普段からの体温・体調チェックを自在に組み合わせ、従業員、事業者、医師との間で効果的な情報共有を行うことで、事業者の健康経営に役立てるというもので、コロナ禍以降、注目を集めているアプリである。

これ以外にも、まださまざまなサービスが存在する。提供されるサービスの価格帯もさまざまなため、会社の規模や業態、さらにはすでに導入している人事システムとの連携具合などに注目し、事業者の形態によってサービスをチョイスしていくのが望ましいだろう。

今や、DX(デジタルトランスフォーメーション)が、企業の健康経営にも重要な存在をしめる時代になっているのだ。
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