
感染病棟・病床遠隔モニタリングイメージ
■キヤノンMJがネットワークカメラを活用したパッケージを提供開始
1月8日から東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県を対象に、続いて14日からは大阪府・京都府・兵庫県・愛知県・岐阜県・福岡県・栃木県に対して、緊急事態宣言が発令された。
12月からは1日3,000人を超える新規感染者数が報告される日が増えており、1月に入ってからは1日7,000人以上が報告される日も出てきている。また、医療機関でのクラスター発生事例も12月から増えている。
こうしたなか、状況が逼迫してきているのが医療機関の病床使用率だ。
1月13日時点のデータで、東京都の重症者病床使用率は105%、入院者病床使用率は83%、大阪府の重症者病床使用率は66%、入院者病床使用率は72%となっている。全国で見た場合でも、重症者病床使用率は40%、入院者病床使用率は53%で、どちらも11月上旬時から約4倍の伸びを示している。
こうした状況だからこそ、いまもっとも求められるのは、医療機関でのクラスター発生を防ぎ、医療崩壊を食い止めるための環境整備だろう。
そこで注目が集まっているのが、キヤノンマーケティングジャパン株式会社が先ごろ発表し、1月中旬から提供予定の医療機関向け遠隔モニタリングパッケージだ。
<パッケージのおもな特徴と機能>
1)感染病棟・病床遠隔モニタリングパッケージ病棟・病床でコロナ感染症患者の容態と、バイタルモニターなど医療機器の状態を映像で遠隔モニタリング。コロナ感染症患者と医療従事者の接触を最小限にすることで、医療従事者の感染リスクを軽減する。
2)待合室混雑状況配信パッケージ
来院患者向けにリアルタイムで診療所の受付や待合室の混雑状況を映像配信。「密」を回避して安心して来院できる環境を提供する。

待合室混雑状況配信イメージ
3)濃厚接触者早期特定パッケージ医療機関内でコロナ感染症患者が確認された場合、病棟内の複数カメラ映像からコロナ感染症患者をスピーディに抽出。濃厚接触者の早期特定と、さらなるコロナ感染拡大防止を支援する。

濃厚接触者早期特定イメージ
コロナ感染症患者との接触が生じる病棟・病床場面、発症前感染者が存在する可能性を排除しきれない待合室場面、そして患者確認後の濃厚接触者特定場面と、まさに医療機関で感染クラスターが発生する可能性の高いシチュエーションに焦点を当てた遠隔モニタリングシステムといえる。
新型コロナウイルスの感染拡大が続く状況だからこそ、こうしたモニタリングの医療DXへの関心もますます高まっていくことが予想される。さらなる技術発展と普及に期待したい。
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