診断
Medical DX編集部 2020.7.1

自動で問診から疾患予測まで!AI診療の最前線

厚生労働省が「保健医療分野におけるAI活用推進懇談会」で、AI開発を進めるべき重点領域のひとつとして挙げている「診断・治療支援」。

医師や診療科の地域格差・地域偏在という問題を解決するために、また、稀少疾患をどこに住んでいようとも診断してもらえるようにするために、問診や一般検査を用いたAI開発が進められている。

患者の検査項目が以前よりも増えて医師の業務負荷が大きくなっている現状や、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のように院内感染などのリスクを避けたいという要望が高まっている現状に対しても、AIを駆使した自動問診や疾患予測、治療プランの作成には大きなメリットがあるといえる。

■AIによる自動問診のメリットとは?


問診といえば、いままでは病院に行ってから、どのような症状の患者も決まった質問項目に回答を書き、それを見ながら医師が患者に直接質問するというのが一般的な方法だった。しかし、症状を伝えるためにそれぞれに合った質問が用意できているか、限られた医師とのやりとりの時間だけで本当に患者の不安を解消できているか、といわれれば疑問があったといえるだろう。

そこで活躍が期待されているのが、AIによる自動問診である。たとえばスマートフォンやタブレットなどでデジタル化された問診票があれば、患者は時間や場所を選ばずに回答することができ、病院での待ち時間を減らすことにつながる。また、医師はカルテ作成などの膨大な事務作業を減少させることができる。

さらに、デジタル問診票であれば、ある質問に対する特定の回答に対して別の質問を追加することも可能になるので、より患者一人ひとりに最適化された問診を進める一助となるだろう。

たとえばUbie株式会社は、医療機関向けに「AI問診Ubie」と生活者向けに「AI受診相談ユビー」を提供しており、前者であれば選択された問診結果を独自のアルゴリズムで要約して電子カルテに反映させることができ、すでに全国200施設以上で利用されているという。また後者であれば、質問に回答していくことで適切な受診先やタイミングが調べられるという。

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このほかにも、株式会社flixyが提供する医療機関向けのWEB問診システム「メルプWEB問診」はすべての電子カルテと自動連携が可能で、患者とは受診前にチャット形式で問診を行うことができる。また、メディカルローグ株式会社の医療機関向けアプリ「pre put(プレプット)」は、選択形式で問診内容を入力できるようになっている。

いずれグーグルホームやアレクサに代表されるAI(スマート)スピーカーで問診を行い、家庭にあるIoT(Internet of Things=モノのインターネット)家電などと連携することで、体温や体重、食事メニューなどといった日常生活の情報までも事前に医療機関に伝えられるようになれば、より患者個人に適した医療情報を提供できる日が来るかもしれない。


■AIが自動問診から疾患予測、治療プランの提案まで


自動問診から診断・治療支援までを視野に入れたAIシステムも開発が進んでいる。自治医科大学が試験運用しながら、複数の企業と共同で開発に取り組んでいる総合診療支援システム「ホワイト・ジャック」がそれだ。

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