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Medical DX編集部 2021.1.4

糖尿病患者の在宅データを利用した遠隔診療、慶大病院で開始

慶應義塾大学病院、中部電力株式会社、メディカルデータカード株式会社は、2020年11月20日より慶應義塾大学病院の糖尿病・肥満症外来(腎臓・内分泌・代謝内科)において、血糖のクラウド管理システムを用いた遠隔診療および遠隔診療を支援するシステムの運用を共同で開始した。


このシステムは、中部電力のデータプラットフォームとメディカルデータカード社の「MeDaCa」アプリを活用し、2020年6月に産科外来で開始した遠隔妊婦健診システムに、患者自身の血糖値やインスリン等の使用量を記録する仕組みを搭載したもの。

患者の同意のもと在宅時の血圧、体重、血糖値やインスリン使用量などのデータを医師が遠隔で確認することが可能となる。血圧計や体重計はクラウドとの連携により自動でデータ収集が可能で、将来的には簡易自己血糖測定器との連携も行う予定。患者のデータ入力負担の軽減を目指す。

メディカルデータカード社の「MeDaCa」アプリを活用し、医師と患者のビデオ通話による診察や、検査結果・処方箋控えデータ等のアプリへの送信も可能で、糖尿病専門医と患者、糖尿病専門医とかかりつけ医をつなぐ役割も担う。

血糖値のデータを医師がリアルタイムで確認することが可能であるため、従来の産科外来における遠隔妊婦健診の対象であり短期でのフォローが必要となる妊娠糖尿病や妊娠高血圧症の方も利用対象。さらに、1型糖尿病などインスリン頻回注射療法を行っておりインスリン量の細やかな調整が必要な方や、生活習慣や心理面を把握する事が必要で対話が重視される肥満症外来でも活用される。

現在、妊娠糖尿病患者の診療に本システムを導入開始しており、利用者からは通院負担や時間的拘束からの解放、テレビ電話機能によるFace to Faceの安心感などの面で評価されているという。

本システムを活用する事で在宅測定データを医師が遠隔でリアルタイムで確認することにより、治療方針変更後の早期の治療効果の確認、血糖コントロールの状況に合わせた来院時期の調整、遠隔診療もしくは対面診療とするか事前に判断するなど、患者の実際のデータに応じたきめ細やかな対応を行うことも可能となる。


将来的に医療機器メーカーや医療機関の垣根を超えたシームレスなデータ連携遠隔医療システムを構築する事を目標とし、これからも慶應義塾大学病院、中部電力、メディカルデータカード社で開発を進めていくという。

なお、慶應義塾大学病院は、内閣府より戦略的イノベーション創造プログラム「AI(人工知能)ホスピタルによる高度診断・治療システム」の研究開発事業を受託しており、その一環として、在宅患者の見守りや遠隔診療支援、コミュニティヘルスケアサポートについて、中部電力と共同で研究を行い、本取り組みはその成果の一つだ。


慶應義塾大学病院の糖尿病・肥満症外来において血糖のクラウド管理システムを用いた遠隔診療を開始(プレスリリース)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000029.000026380.html
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WRITTEN by

Medical DX編集部

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